鍼灸の授業記録~20191116~
【生理学】
・前回の最後
感覚とその分類
(1)適刺激
それぞれの受容器が適当な刺激を持っているため、そこに最適な刺激が来れば適刺激という。
たとえば、光は視覚の適刺激であり、音は聴覚の適刺激である。
今回の内容↓↓↓
まさかの続きではなく予告違いで
第12章【運動】
〜骨格筋の神経支配〜
骨格筋には、中枢神経の命令を筋に伝える運動神経と、筋の状況を中枢神経に伝える感覚神経の2種類の末梢神経が分布する。
運動神経はα(アルファ)/γ(ガンマ)運動ニューロンに分類される。
※神経支配比が大きい部分は細かい動きは出来ないが大きな力が出せる。
逆に神経支配比が小さい部位は細かく器用な動きに適しているが、出せる力は限られる。
・運動単位とα運動ニューロン
1個の運動ニューロンは数本から数百本の筋線維を支配。
運動単位は3タイプに分かれる。
①FF型:主に白筋(速筋)線維を支配する。疲労しやすい。
②S型:主に赤筋(遅筋)線維を支配する。疲労しにくい。
③FR型:①と②の中間的性質を持つ。
筋線維
①FG(Fast twitch Glycolytic)
②FOG(Fast twitch Oxdative Glycolytic)
③SO(Slow twitch Oxdative)
*FGとFOGはトレーニングによって変化させることは可能。FOGとSOの変化はほとんど出来ない。
細胞体が大きければ大きいほど軸索は太い→電導速度速い→時間が短い。
*脊髄前角に各筋肉のニューロンプールがある。(統合型)
ニューロンプールにどんな刺激が行くかによってどんな運動をするのか決まる。
どのような運動を決定するのは各筋肉次第ではなく、命令を受けるニューロンプールの時点で決まっている。(周波数)
*ヒラメ筋はほとんどS型、腓腹筋は逆にFF型が多い。
求心性入力(反射)の強い時ほどFFニューロンになりやすい。なぜなら、痛い、熱いなどには早く反応しなくてはならないため。
遠心性入力(EPSP)はゆっくりの運動の方が強くでやすい傾向になる。
・神経筋接合部の興奮伝達
それぞれの骨格筋はそれぞれの運動ニューロンがあり、神経筋接合部を持っている。
中枢から伝わった命令を筋へリレー式に伝える役割。ニューロンプールにある運動ニューロンが判断するので、参加不参加の判断はここでは必要ない。
*重症筋無力症:神経筋接合部でのアセチルコリン受容体が減少し、興奮伝達が障害される。これにより、運動ニューロンは正常だが、力が入らないという状態がみられる。
・筋紡錘と腱受容器
Ia群線維が最も速い
筋と腱の繋ぎ目のあたりを筋腱移行部といい、その辺にゴルジ腱器官がある。
*長さ受容器→筋紡錘
*張力(重さ)受容器→ゴルジ腱器官
膝蓋腱反射は、四頭筋の筋紡錘から収縮命令が出ることによる。
ゴルジ腱器官は逆に弛緩命令を出す。
鍼灸ではⅠb群線維を抑制してあげる施術は有効である。
来週この続きから!