鍼灸の授業記録~20191129~
【鍼実技】
〜上腹部への刺鍼〜
・目的
上腹部にある経穴を取穴する
圧痛のある経穴に、刺鍼をする
・施術体位
仰臥位で膝伸展位
※西洋医学的な腹診のときは、膝枕を入れて腹壁を緩めた状態をつくる。
東洋医学的な腹診では膝枕を入れずに腹壁を緊張させる。
・注意点
腹部は刺痛に敏感な部分であるので、刺鍼に際しては特に最新の注意を払う
・取穴
任脈(前正中線上のライン)
中脘:臍中央の上方4寸(胃の募穴、腑会)
巨闕:臍中央の上方6寸(心の募穴)
鳩尾:胸骨体下端の下方1寸(任脈の絡穴)
腎経
肓兪:臍中央の外方5寸
胃経(前正中線の外方2寸のライン)
不容:臍中央の上方6寸、前正中線の外方2寸
梁門:臍中央の上方4寸、同上
太乙:臍中央の上方2寸、同上
天枢:臍中央の外方2寸(大腸の募穴)
脾経
大横:臍中央の外方4寸
腹哀:臍中央の上方3寸、前正中線の外方4寸
・施術
ペア20代小柄女性
取穴部位全てに灸点ペンで印をつけて、7箇所刺鍼(中脘、巨闕、鳩尾、中庭、腹哀、大横、天枢)左右ある部位は左右に行った。
全て直刺。
・反省点
臍の近くを刺鍼する時に少し痛みを感じさせてしまった。上部(中庭〜中脘辺り)は痛みなく、直刺できた。
腹部は呼吸に合わせて上下することや、骨がなく抵抗が少ないことが押手の圧をバラバラにしてしまって上手く刺さらなかったのかなと思う。骨が近くにある上部では上手くできたので。
弾入の回数が多くなり、なかなか目的の深さまで入らない時に痛みが出てしまっていたなと感じた。すぐに入らないということは角度が少し曲がってるのかも。チョップの意識
自分が受ける時には筋の分厚い部位(天枢など)に痛みが出やすいように感じたので、男性や体脂肪率の低い方へ刺鍼する時は、筋が体表近くにある部位には特に弾入回数を減らすように意識したい。
※補法:呼吸に合わせて腹部が下がる時に刺入する。
瀉法:呼吸に逆らって腹部が上がる時に刺入する。
また再来週!