鍼灸の授業記録~20200125~
【生理学】
※P262〜263よく見ておく
マッサージが血流促進に繋がるのは、静脈に弁があることで逆流を防止するため
・痛みの臨床像:痛みには他の感覚に見られない特異な性質があるが、それに関する特徴的な臨床像の例をあげる
①先天性痛覚脱失症
②神経痛
③カウザルギー
④幻肢痛
⑤外傷後遺症としての疼痛
〜味覚と嗅覚〜
味覚と嗅覚はともに、水に溶けた化学物質が感覚上皮に作用して生ずる感覚である。
それぞれ特有な感覚を起こす一方で、視床下部や大脳辺縁系にも作用して、快や不快の情動を伴い、本能行動の動機に関与する。これらは動物にとっては生命維持に不可欠の重要な感覚であるが、ヒトでは視覚・聴覚・皮膚感覚などと比較して重要性は低く、情報能力は小さい。
・味覚の性質
味の基本感覚として、あまい、すっぱい、にがい、しおからいの4つが区別される。これらが組み合わさって多種多様な味覚が構成される。
味覚の順応は著明で、同じ刺激を繰り返していると感覚は弱くなる。
※うま味:上記4つの味の基本感覚のほかに、うま味もあることがあきらかにされた
・味覚の受容器と伝導路
味覚は舌の表面にある味蕾という構造で感受される。
※味覚障害:亜鉛やビタミン欠乏によって味細胞の産生が障害されたり、顔面神経麻痺によって味覚神経が障害されたりして生じるがら原因不明のものも多い。
・嗅覚の性質
嗅覚は非常に順応が速い。1つの匂いにはすぐ感じなくなるが、別の匂いは感じる。2種類以上の物質を混合すると第3の匂いが生じる。これを利用して、悪臭を減弱させる事ができる。
・嗅覚の受容器と伝導路
鼻腔の天井部分にある嗅上皮の嗅細胞によって感受される。
嗅細胞の軸索は嗅神経となって、大脳の嗅球に投射する。嗅覚情報は、嗅球からさらに側頭葉の梨状皮質などを介して、大脳皮質の前頭葉の眼窩前頭皮質や大脳辺縁系に送られる。
※嗅覚伝導路:嗅覚伝導路のうち、梨状皮質から眼窩前頭皮質への投射は、視床を経由する経路と、視床を経由しない経路とがある。
〜聴覚〜
ヒトの耳は20〜20,000Hzの周波数の音を捉える事ができる。感覚された音については、高さ(調子)、強さおよび音色を区別することができる。
・聴覚の性質
①音の高さ:普通の会話の周波数範囲は200〜4,000Hzである。
②音の強さ:単位としてデシベル(dB)とホン(phon)が用いられる。
③音の局在:両耳で聞くことにより、音源の方向や位置が聞き分けられる。
両耳への音の伝導時間と音の強さを比較して音源の方向を同定する。
・聴覚器と伝導路
①外耳:耳介と外耳道よりなる。外耳道の外側1/3は軟骨、内側2/3は骨。軟骨部には耳道腺、毛、脂腺が存在し、異物が入るのを防ぐ。
※耳道腺:耳垢腺とも呼ばれ、アポクリン腺の一種である。
②鼓膜:鼓膜は外耳と中耳を境するロート状の膜で、いろいろな振動数の音に共鳴して同じ振動数で振動する。
③中耳:鼓膜の振動は、ツチ骨、キヌタ骨、アブミ骨の3つの耳小骨を介して伝わり、中耳と内耳の境にある前庭窓の膜を振動させる。
※中耳炎:風邪などで咽頭の炎症が耳管に沿って中耳に感染すると、中耳炎になる。
④内耳:聴覚受容器のある蝸牛と、平衡感覚受容器のある前庭器官とに分けられる。
⑤聴覚の伝導路:有毛細胞の興奮は、求心性神経である蝸牛神経に伝えられる。
ここまでテスト範囲!
復習しっかりやるぞ