str_fit’s diary

野球、筋トレ好きな 鍼灸の夜間部専門学生が授業の内容を記録するために書き始めたブログです。時々登場する野球記事、筋トレ記事ではみなさんに有益な情報を届けられるよう、体験ベースに書いていきたいと思ってます。是非覗いていってください。

臨床実習記録~20200118~

【臨床実習】

 

 

 

〜四診〜

望診・聞診・問診・切診からなる4つの診察法の総称

 

望診(神技):視覚を通して病態を診察する方法

聞診(聖技):聴覚・嗅覚を通して病態を診察する方法

問診(工技):問いかけと応答により病態を診察する方法

切診(巧技):指頭・指腹および手掌の触覚を通じて病態を診察する方法

 

 

・臨床での流れ

診察

 解剖学、生理学を基に視診、問診、触診、検査を行う

診断(鑑別)

 筋膜性・関節性などを見分ける

 肝虚証→予期(ゴール設定)

治療

 鍼、テーピング、物理、手技など

評価

 考察→予後決定

 

 

・望診

体質や異常経絡を見る

肝・心・脾・肺・腎 それぞれの虚証の出やすさ、体質に当てはまる

 

 

・神気を診る

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①色を診る

皮膚の色、特に顔面部の色や尺膚の色を診る。

五色が主る病証

「青黒は痛となし、黄赤は熱となし、白は寒となす」

 

五臓  肝  心  脾  肺  腎

五華  爪 面色 口唇  毛  髪

五官  目  舌  口  鼻  耳

 

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・実践

2人組でお互いの望診を行う

五臓・五華・五官それぞれの特徴を見ながらどこに当てはまる体質なのかを予測する。

ペア:19歳男性肥満気味

面色が赤く変化しやすく舌が小さいという特徴から"心"の体質と予測

 

 

・考察

西洋医学東洋医学の違いは西洋は「症状」をみてアプローチをする。そのため診断ができる。

東洋は「病因」をみてアプローチするので、そもそも考え方が違うということから可能性がある分野であるとも言える。

 

 

次週から望診の実習!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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鍼灸の授業記録~20200117~

【鍼実技】

 

 

 

〜実技試験〜

・課題

下腿陽経の取穴と直刺

ランダムにクジ引きで経穴を決定

 

 

・施術

外丘(胆経)

腓骨直前の陥凹部、外果の上方7寸、外果尖と膝窩横紋外端の中点から下方1寸

陽交と下巨虚の間

 

仰向けになってもらい左脚へ刺鍼

 

流れ

ワゴンの移動

手指消毒

刺鍼部位周辺の消毒

鍼出し

取穴

前揉

刺鍼

角度・深さの確認

抜鍼

後揉

鍼尖の確認

消毒

フィードバック

 

 

・反省点

取穴まではスムーズにできたが、押し手を離したら曲がってしまった。角度はギリギリ合格のライン。

原因は押し手の圧が強く、皮膚を手前に引っ張っていたこと。

次回までに改善したい。

 

 

 

次週は背部兪穴の取穴、切皮のテスト!

 

 

鍼灸の授業記録~20200116~

【あんま実技】

 

 

 

〜実技試験〜

・課題

指定部位にあんま手技を行う(2分間)

 

 

・施術

肩から腰にかけて背中をお願いします。

という課題

肩甲間部と肩背部を母指揉捏

脊柱両側を手根揉捏で背腰部まで

ここまでで2分半終了。

 

 

・反省点

課題が大雑把すぎて少し焦った。

肩甲間部の母指揉捏を縦方向に揉むか横方向に揉むか迷って横にしたが、縦の方が力が加えやすかったと感じた。

 

 

来週も同様のテスト!

 

 

 

鍼灸の授業記録~20200115~

【灸実技】

 

 

 

〜実技試験〜

・課題

下腿の陽経(胃経、膀胱経、胆経)

取穴と施灸

 

経穴はくじ引きでランダムに出題される。

 

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      胃   膀胱   胆

井金   厲兌   至陰  足竅陰

榮水   内庭  足通谷   侠渓

兪木   陥谷   束骨  足臨泣

経火   解渓   崑崙   陽輔

合土  足三里   委中  陽陵泉

原    衝陽   京骨   丘墟

郄    梁丘   金門   外丘

絡    豊隆   飛揚   光明

 

 

・出題

胃経の合土穴のくじを引いて

足三里へ施灸

 

 

・反省点

直前に覚えようとしたので分かりやすいところが出なければ答えられなかったかもしれない。

取穴部位が分かっても、そこに関わっている筋や腱の名前、起始や停止など、まだまだ覚えなければいけない所は多いと感じた。

 

 

 

次週は陰経なのでまた勉強!!

 

 

 

鍼灸の授業記録~20200114~

【解剖学】

 

 

 

※試験範囲は中枢と伝道路、消化器、泌尿器、呼吸循環器。生殖器は範囲外(骨盤内臓の位置関係などは出る)

 

・縦隔

左右の胸膜腔の間で、上部・中部(心臓)・前部・後部に分けられる。肺以外の胸部内臓が位置する。

 

 

 

第4章 消化器系

 

〜消化管の基本構造〜

消化管(口から肛門)と消化腺(消化管に付随する)からなる。

 

口腔

咽頭

食道

小腸

 十二指腸

  ↓

   空腸

  ↓

      回腸

大腸

   盲腸

       ↓

    上行結腸

  ↓

   横行結腸

  ↓

   下行結腸

  ↓

   S状結腸

  ↓

     直腸

肛門

 

 

 

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①粘膜

表面の上皮細胞

口〜食道:重層扁平上皮

胃〜大腸:単層円柱上皮(消化、吸収)

肛門:重層扁平上皮

 

※分泌腺に注意(分泌細胞の種類、何を分泌する?、どこに開口する?)

 

 

②筋層

括約筋

口〜食道の上半分まで:横紋筋

下半分:平滑筋

肛門の出口(外側)

外肛門括約筋も横紋筋

 

 

③外膜(線維性結合組織)または 腹膜(腹腔を覆う腹膜上皮からなる)→漿膜性

 

外膜→口〜食道

腹膜→胃〜大腸

 

 

 

・口腔

咀嚼、味覚、発声の作用

口裂(入口)〜口峡(出口)で重層扁平上皮

 

唾液腺

 耳下腺:最も大きい漿液腺で、耳下腺管が頬粘膜に開口する

 顎下腺:漿液粘液の混合腺で、下顎の下に皮下からも分かる。顎下腺管は舌下腺管に合流する。

 舌下腺:大唾液腺のうち最小で混合腺。舌下腺管は下顎腺管と合流して、舌下の舌下小丘に開口。

 

前2/3の舌体の味覚はⅦ・知覚はV 3

後1/3の舌根に扁桃体があり味・知覚はIX、舌筋は横紋筋でXII

 

歯冠は口腔表面でエナメル質

歯根は歯槽に入りセメント質

歯の主体部分の中はゾウゲ質

 

 

咽頭

12cmの管、重層扁平上皮、横紋筋

 

 

・食道

C6の高さで咽頭から移行し、縦隔を走り、横隔膜(食道裂孔)を貫いて胃の噴門に達する。

壁は三層(上記の①〜③)

長さが約25cm前後の圧平された管状器官

 

 

・胃

噴門→胃底部→胃体部→幽門部→幽門

 

 

 

 

次週続きから!

 

臨床実習~20200111~

【臨床実習】



臨床の流れ
〜膝足部〜
・ロールプレイ

①主訴:右膝の痛み
62歳男性、数年前に膝内側の痛みを訴え、当院受診。当初は強い痛みを訴えていたが、現在ではペインコントロール良好で、月1〜2回のペースで治療継続中。趣味は山登り。
先日も友人と山登りへ出かけたが、翌日から右膝内側の痛みが再燃し、歩くのもつらい。特に朝起きて二階から階段を降りるのがつらい。左右の膝を比べると右膝全体が赤く、腫れているような気がする。以前にも痛みが出たことはあるが、ここまで痛いのは久しぶり。市販の鎮痛剤を服用しているが、よく胃が荒れるので飲みたくない。とにかくこの痛みをどうにかしてほしい。最近、早期退職して、自宅にいることが多くなった。


②主訴:左膝の痛み
30歳女性、介護職員。数ヶ月前から左膝内側に痛いような、痺れるような感覚があり、少しずつひどくなっている。数年前に入浴介助中に足を滑らせ、内側半月板を損傷しているのでそのせいかもしれない。しかし、その時の痛みとは少し違う感覚。入所者を介助するとき(特に車椅子⇄ベッド、トイレへの移乗介助)、レクリエーション中の長時間の立位などで左膝内側に痛いような、痺れるような感覚が起こる。この症状は階段の上り下りでも起こることがある。膝上10㎝ほどの所に異様に痛い場所があるが、それは最近、運動不足解消のためにバランスボールを両足内側に挟み、内転筋トレーニングを始めたせいかもしれない。腰痛の既往無し。


上記2パターンの問診を臨床の流れで膝関節の確認


以下、フィードバックによる振り返り。

・問診(OPQRS)
夜間痛、安静時痛の有無
痛みが出始めたキッカケ
痛みのレベル(10段階評価)
痛み方(擬音語)
緩和する姿勢や動き
最も痛い時
などを問診する。


・膝足部の診察
罹患組織の確認(骨、靭帯、筋…どれなのか)
膝蓋跳動の有無
膝・足関節 ROM
MMT
チネル徴候の有無
などを診察する。


・気をつけるところ
触診で関節裂隙、内側側副靱帯、外側側副靭帯、腓骨頭、膝蓋靭帯などを確認
自力屈曲と、他力屈曲の差をよく診る(痛みによって止まるのか、拘縮によるものか)
②患者のように膝内側の後ろに痺れが出る場合は、内転筋管の拘縮(ハンター管症候群)を疑う



・ロールプレイ

③主訴:右足関節の痛み
19歳女子大学生、バレーボール部。2週間前、試合中にブロックをした後、センターラインをはみ出してきた相手チームの足の上に着地。右足首を内側に捻ってしまった。痛みはあったものの、応急処置をして試合続行。試合終了後にはアイシングを施行し、翌日からは練習を休み、今日まで安静にしていた。受傷当初あった腫脹や内出血については治ってきたものの、右足関節外側の痛みが続いている。特に足首を内側に曲げると痛い。また近いうちに試合があるので、練習を再開したい。この痛みが鍼灸治療で取れるかどうか相談したい。

 


・気をつけるところ

スポーツ中の怪我は罹患組織を間違って診察しないよう、細心の注意を払う

足関節内反捻挫の場合に多い罹患組織は、前距腓靭帯、踵立方靭帯

絶対に見落としていけないのは、第5中足骨(短腓骨筋の停止部)の骨折→そこに腫脹や圧痛が無いかを確認する

 

 

・反省点

問診のロールプレイで聞くべきことをパターン化しすぎると、イレギュラーが来たときに対応できないと感じたので、コミュニケーションをうまく取りながら患者の訴えと、実際に起こっている身体の異常をしっかり見極めるための問診をできるようにしたい。

 

 

 

鍼灸の授業記録~20200111~

【生理学】

 

 

 

④温度覚

冷点の方が温点よりも密度が高い。

皮膚に加わる温度刺激がある範囲にあると、温覚も冷覚も起こらない。普通33℃前後がこれに当たり、無関(感)温度という。

基本どちらも受容器が反応して、刺激の多い方を感じているような仕組み。

 

※アイシングなどは冷やしすぎているケースが多く、25℃に近づけるために熱を奪うというイメージを持っておくといい。

25〜40℃の範囲は温も冷も反応している。

 

 

⑤痛覚

次章で詳しく

 

 

⑥くすぐったい感じと痒い感じ

心理的要因が大きい。自分の手で触れるときは、その手自身に与えられる触刺激によるインパルスが先に大脳皮質に到達して、くすぐったい感覚を抑える。

痒い感じは、皮膚の炎症、外傷、化学的刺激で痛覚受容器が弱く刺激された時に起こるらしい。炎症などの際に、皮膚の肥満細胞から局所に放出されたヒスタミンが細い求心性神経線維を刺激することが原因の一つと考えられ、抗炎症剤や抗ヒスタミン剤が痒みを和らげる効果を持つことが多いが、治療困難な痒みもある。

 

 

・深部感覚

眼を閉じた状態でも、手足の位置や曲がり具合、その動きなどを感じる方ができる。これらの感覚を深部感覚という。皮下、筋、腱、筋膜、骨膜、関節などに受容器がある。筋紡錘、腱受容器のほか、間接包にあって間接運動を感知するルフィニ終末やパチニ小体などがある。

 

※筋の温度受容器:筋や関節にはさらに温度受容器もある。

 

 

①運動感覚(固有感覚)

眼を閉じていても四肢の身体部位の位置が分かる位置感覚、関節の動きがわかる動きの感覚、物体を持ってその重さやそれを保持するのに必要な筋力がわかる力、重さの感覚などからなる。

関節、筋肉、腱の機械的受容器である。これらに加えて皮膚が関節の動きにつれて伸展したり、圧縮されたりすることによって皮膚の機械的受容器が興奮し、運動感覚に影響を及ぼす。

 

 

②振動感覚

物体の振動に対する感覚で、皮膚や深部組織に分布するパチニ小体が関与する。

 

 

③深部痛覚

次章で詳しく

 

※感覚障害:感覚を感じにくい場合を感覚鈍麻、完全にわからない場合を感覚麻痺という。また、しびれの感覚は異常感覚という。位置感覚が障害されると姿勢や歩行のバランスの崩れ、運動失調が起こる。糖尿病性ニューロパシーでは、四肢の感覚鈍麻、異常感覚、位置感覚の低下などの感覚障害が生じる。

 

 

・体性感覚の伝導路

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①手足・後頭部・体幹の体性感覚

温度感覚、痛覚、原始触覚は脊髄視床路を通り、深部感覚や識別性触覚は後索-内側毛帯路を通る。

体性感覚の伝導路には脊髄網様体路や脊髄小脳路などがある。

 

 

②顔面の体性感覚

顔面の体性感覚の情報は、三叉神経を通って脳幹と脊髄に送られた後、視床を経由して大脳皮質の体性感覚野に伝えられる。

 

 

③体性感覚入力の脊髄分節

体性感覚神経は脊髄分節機構を持つ。皮膚分節は、後頭部から下肢に向かい、頸髄から仙髄の各分節支配領域が規則正しく並ぶ。皮膚と同様に筋肉に分布する脊髄神経の脊髄への入力部位の相違から、筋分節が存在する。筋分節の配列は皮膚分節よりも複雑である。

 

 

・内臓感覚

内臓感覚には、空腹感、渇き、尿意、便意、などの臓器感覚と内臓感覚とがある。

 

※内臓の受容器:機械的受容器、化学受容器、一部温度受容器、および侵害受容器が分布している。皮膚、筋肉、関節を支配する体性神経と同様に、胸腔、腹腔、骨盤腔などにある内臓を支配する自律神経(たとえば、迷走神経、内臓神経、骨盤神経など)には、多数の球審制神経線維が含まれている。内臓の求心性線維からの情報は、体性神経の求心性線維からの情報とは異なり、通常ほとんど意識にのぼらず、主に無意識下での自律機能の反射性調節に関与する内臓の受容器からの情報は、ある特別の状況でのみ意識にのぼる。意識にのぼる内臓感覚には臓器感覚と内臓痛覚がある。

 

 

①臓器感覚

内臓の特定部位に投射されることは少なく、全身的に起こることが多い。感覚の内容も明瞭ではなく、情緒的な要素を多く含む。

(1)空腹感:血液中のグルコースの低下や空腹時の胃の強い収縮(食間期伝播性収縮)などによって起こる。視床下部や肝臓・小腸に存在するグルコースの受容器、胃の機械的受容器などがこの感覚に関与する。

(2)渇き:体液浸透圧の上昇や体液量の減少、咽頭粘膜の受容器がこの感覚に関与する。

(3)便意と尿意:糞便が直腸に入ると便意を催す。直腸壁にある機械的受容器が刺激され、その情報は骨盤神経を経て中枢へ伝えられる。尿意は膀胱内に尿が貯まり、膀胱容積が約150〜300になると感じる。膀胱壁にある伸展受容器が刺激され、その情報は骨盤神経を経て中枢へ伝えられる。

 

 

②内臓痛覚

次章で詳しく

 

 

 

〜痛覚〜

 

・痛みの分類

痛みは組織別、部位別、原因別、痛みの持続時間別に分類できる。

 

 

①痛みの組織別分類

1、表在性痛覚(皮膚の痛み)

針で皮膚を突き刺すと、瞬間的に鋭い痛みを感じる。これは局在性が明確な痛みで、刺激が止むと急速に消失する特徴がある。刺激が強い場合、この早い痛みの後に、潜時が0.5〜1秒の遅い痛みが続くことがある。これは鈍い灼け付くような痛みで空間的な広がりを持ち、ゆっくりと消失する特徴がある。このように皮膚の痛みには質の異なった2種類の痛みがある。

 

※熱痛覚と冷痛覚:皮膚温が45℃以上になると熱痛覚が、15℃以下になると冷痛覚が起こる。

 

2、深部痛覚

皮下組織、骨格筋、腱、骨膜、関節などから生じる痛みを深部痛覚という。

どちらかというと内臓感覚に近い特徴を持つ。

受容器は自由神経終末で、主にC線維によって伝えられる。骨格筋のC線維は筋の伸展や筋の収縮あるいは虚血には応じないが、虚血下での収縮によって興奮する。機械的刺激に対する痛みは骨膜が最も感じやすく、関節包、結合組織、骨格筋の順に感じにくくなる。

 

 

 

続きは次週!